
歯周病は歯を支えている歯ぐきや骨の病気です。成人の5人に4人が歯周病という報告もあり、私たち人類に最も多い感染症です。
歯周病は、歯周病菌が原因で起こる病気です。そこに生活習慣や体質などさまざまな要因が重なって発症します。歯周病は初期から中期にかけては自覚症状がほとんどないため、気づかないことが多いです。歯がぐらつき始めた時は、すでに歯を支える骨の70~80%ぐらいが溶けて無くなっていることが多く、歯を失う原因の第1位は歯周病です。
治療とメインテナンスで歯を守る
歯周病は適切な治療とメインテナンスで、進行を抑え治癒させることができます。美味しく食事を摂り、健康な毎日が送れるように、歯周病の治療とメインテナンスを受けましょう。
歯周病治療をしていて一番残念に思うのは、再発を見た時です。歯周病はメインテナンスがないと再発する病気です。そういう考えから当院では歯周病治療は「メインテナンス中心の治療」で行っています。
メインテナンス = 治療
当院のメインテナンスの特徴
拡大鏡、またはマイクロスコープ(手術用顕微鏡)で大きく拡大された歯周ポケット内を精査、確認します。そしてポイックウォーターとサスブラシを使って歯周ポケット内にしっかり付着している歯垢、バイオフィルムを取り除きます(徹底除菌)。
ポイックウォーターで除菌しながらの処置のため、処置に伴う菌血症も起きません。拡大鏡、またはマイクロスコープ(手術用顕微鏡)で大きく拡大された歯周ポケットを見ての処置のため、精密で繊細な処置ができます。そのため、痛みを感じることはほとんどありません。
ポイックウォーターの効果のイメージ図

<説明>
歯みがき剤、うがい薬、抗生剤は、バイオフィルムの壁にはじき飛ばされます。そのためむし歯菌・歯周病菌をやっつけることができません。しかしポイックウォーターは、炭酸水素ナトリウムがバイオフィルムを破壊し、次亜塩素酸がむし歯菌・歯周病菌をやっつけます。すると歯ぐきは歯ぐきが持っている回復する力によって良くなってきます。
歯周病の治療及びメインテナンスで一番大切(基本的)なことは、
歯周ポケット内をきれいにすることです
歯周ポケット内の細菌は、3ヶ月で悪性化すると言われています。定期的なメインテナンス(治療)により、歯周ポケット内を徹底除菌することで、細菌の悪性化を止め、歯周病を治癒に導きます。
ポイックウォーターとサスブラシを使い、
歯周ポケット内のバイオフィルム(歯垢、細菌)を取り去るイメージ図

(注)拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使い、拡大された視野で可能な処置です。
拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)で見える真実
1.肉眼で見てきれいに見える口の中。しかし拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)で見ると・・・真実が見えます。<バイオフィルム、歯垢(細菌のかたまり)が見えるのです。>
2サスブラシ(超音波ブラシ)だけを使って歯みがきすると(ポイックウォーターを使わず)、ネバネバのバイオフィルムと歯垢が歯の表面で右往左往して動き回りますが、粘着していて取り除けません。
3.そこにポイックウォーターを注水すると、粘着しているバイオフィルムと歯垢は溶けてサスブラシにはじき飛ばされます。
4.サスブラシにポイックウォーターを使うと、歯周ポケットの中のバイオフィルムと歯垢は瞬時に弾き飛ばされてきれいになります(徹底除菌)。拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使って見える真実です。
<ポイックウォーターとは>
次亜塩素酸と炭酸水素ナトリウムからなる口腔機能水です。
次亜塩素酸:白血球と同じ殺菌成分です。
炭酸水素ナトリウム:バイオフィルムを破壊する成分です。
<ポイックウォーターの安全性>
・PH7.0~8.0と中性であり、歯を酸で溶かす心配がない
・細菌の細胞膜を溶かす「溶菌」のため、耐性菌の発生が限りなく小さい
・白血球と同じ殺菌成分のため、アレルギーや副作用が限りなく少ない
<バイオフィルムとは>※歯垢、歯石とは異なります
むし歯菌・歯周病菌が自分達を守るために作り出した歯の表面に付着しているヌルヌルした防御バリアです。口の中にいる細菌の数は唾液1mlあたり1億個いると言われていますが、バイオフィルムの中には1000億個いると言われています。歯の表面に作られたバイオフィルムに守られて莫大な数に繁殖した細菌により、むし歯・歯周病になるのです。
<サスブラシとは>
エアースケーラー(超音波を利用して歯石を取る器具)の先にブラシをつけた器具です。毛先が歯肉を痛めることなく歯周ポケット内に入り込みます。ポイックウォーターを注水しながら使用することで、歯周ポケット内のバイ菌とバイオフィルムを素早く取り去ることができます。

歯、歯ぐきに合わせていろいろなブラシがあります。
<拡大鏡とは>
現在私が使っている拡大鏡は、明るく視野が広く高倍率で、焦点深度が深く、シャープに見えるので疲れません。脳外科、心臓外科で使われているものと同じです。使い始めて10年以上になりますが、この拡大鏡なしに私の治療は考えられません。

歯周病は、お口全体の感染症であるため、悪くなったところ、痛いところだけを治せばよいというものではありません。
当院では歯周病治療の最初に、お口全体の歯周ポケットをポイックウォーターとサスブラシを使って徹底除菌しています。
ポイックウォーターを
使ってホームケア
ポイックウォーターで10秒うがいすることで、口の中のむし歯菌、歯周病菌を殺菌(溶菌)します。1日1回10mlの使用でお試しください。バイオフィルムが取り去られ、口の中のネバネバ感、口臭がなくなります。歯みがきした後の使用では、すっきり感が今まで以上に感じられます。
ポイックウォーター500ml(約1ヶ月分)・・・・・1,500円(税別)
専用容器(初回のみ)・・・・・500円(税別)
歯肉炎
歯肉(歯ぐき)が赤く腫れ、歯を磨いたり、物を食べたりすると出血することがあります。
【治療】丁寧な歯みがきや歯科医院で適切な処置を受けることで、元の健康な状態に戻すことができます。
軽度歯周病
歯と歯肉の間の歯周ポケットと呼ばれる部分にプラーク(歯垢)がたまり、そこに細菌が繁殖して初期の歯周病となります。歯肉が軽く腫れたり出血することもあります。
【治療】まだ初期の段階ですので、適切な歯みがきと数回のクリーニングで回復できます。
中等度歯周病
口臭や出血が出始め、歯石も目立つようになります。歯周病菌によって骨が溶け始め、歯周ポケットも深く歯がぐらつきだす状態になります。
【治療】歯の表面や歯周ポケットの歯石を取り、歯肉の状態が改善された段階で再検査を行います。歯周ポケットの奥まで歯石が着いている場合は、歯周外科手術が必要な場合もあります。
重度歯周病
歯肉が化膿して真っ赤に腫れ、骨もかなり破壊され後退しています。歯のぐらつきも大きく、かなり危険な状態です。
【治療】症状によっては歯周外科手術で治療する必要があります。

当院では、治療を終えられた患者さまに、メインテナンスをご案内しています。
メインテナンスによってお手入れしにくい所もきれいになります。そうすることで、むし歯や歯周病の発生がなくなります。またお口の健康状態もチェックすることができます。将来にわたって歯と歯ぐきを守ることができます。
私は、メインテナンスは治療と同じか、それ以上に大切であると思っています。当院では、メインテナンスに来られた方のほとんどが、次回の予約をされています。熱心にメインテナンスに取り組まれている方が多くいられます。

サスブラシ(超音波ブラシ)
メインテナンスでは拡大鏡やマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使い、磨き残りをしっかり確認し、
ポイックウォーターと
サスブラシ(超音波ブラシ)を使って完全に取り除きます(徹底除菌)。
メインテナンスに来られている方は、歯や歯ぐきのトラブルはほとんど起こりません。ぜひ、お口の健康づくりに取り組んで、元気に生き生きとした生活を送っていただきたいと思います。
ポイックウォーターについて詳しく
サスブラシについて詳しく
残念なケースをご紹介いたします
数ヶ月かかってやっとむし歯と歯周病の治療を終了された方がいらっしゃいました。
その方は、メインテナンスを勧めても来られませんでした。
数年後、痛みのために来院されました。お口の中は見るも無残な状態でした...。
メインテナンスの大切さを改めて感じた瞬間でした。
治療のみでは歯は残せません。メインテナンスが加わって初めて歯は残せるのです。

※写真はIPSG包括歯科医療研究会及び関連サイトより抜粋
口元は食べることはもちろん、話したり笑ったり、ヒトが生活する中でとても大切な器官です。すべての歯を失ってしまった方は、顎の骨が薄くなって口元がやせてしまい、年齢より老けてみられます。
当院のドイツ式総入れ歯「シュトラックデンチャー」は、内側から自然なボリュームを出すことが可能で、自由に口元を作ることができるので、若々しい表情が取り戻せます。インプラントでは難しい場合が多いです。入れ歯であることを忘れてしまうほど自然です。安心して使っていただけると思います。

むし歯の治療で、細い金属の針を歯の中に差し入れては引き抜く治療を経験された方は大勢いらっしゃると思います。これは、歯の神経に病気が起きた時にする根管治療(歯の根の治療)です。
従来、根管治療(歯の根の治療)は歯の痛みや違和感などの症状が消えてから、歯の根にお薬を詰めれば完了とされてきました。しかし歯の根はとても複雑な形をしています。そのため肉眼に頼った治療では、時間と回数をかけて治療を行っても、痛みが取れなかったり、後で痛みや不快症状が出ることが多くあります。
歯科治療の水準が高いアメリカやヨーロッパでは、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使った治療が行われています。日本でも、治療精度を求める歯科医師はマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使った根管治療(歯の根の治療)を行うようになってきています。
根管治療(歯の根の治療)とは
神経が入っている歯の内部を、専用の器具できれいにしてから、詰める治療です。治療が不完全だと後から痛みや不快症状が出てきます。狭くて暗くて見えにくいため、繊細で精密な治療が難しいです。
歯の内部の神経が入っている管は(細く曲がっていて)、いろんな形があり複雑です。また、狭くて暗くて見えにくいです。しかし、精密な処置が求められます。
ところがマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使うと、明るく大きくはっきりと見えます。歯科用CTを使うと、3Dで根管の形がわかります。3MIX法を使うと、すべての細菌を殺菌できます。マイクロスコープ(手術用顕微鏡)、歯科用CT、3MIX法を導入するようになってから、治療成績が格段に上がりました。治療しているのに痛みが取れない、不快症状が取れないとお困りの方、ご相談ください。
3MIX法とは
3MIXとは3種類の抗生物質を混ぜた薬剤です。すべてのむし歯菌を死滅させることができます。一般的なむし歯治療は、むし歯部分を大きく削り取りますが、3MIX法では3種類の抗生物質の殺菌効果により、むし歯菌をすべて殺すことができます。これによりこれまで神経を取らなければならなかった歯でも、神経を残せる可能性が高まりました。また、大きく削ることも少なく、安心して治療を受けていただけると思います。
【マイクロスコープ(手術用顕微鏡)】+【歯科用CT】+【3MIX法】を導入するようになってから、治療の成績が格段に上がりました。また神経を取ることが少なくなりました。

患者さまに最善の治療をご提供することが、私の使命と思っています。
最善の治療とは
・痛くない治療(悪いところをピンポイントで治療します)
・食べる楽しみと幸せを感じる治療(しっかり咬めるようになる治療)
・良い状態が長く保たれる治療(治療後、再発しない治療)
この3つを満たしていることです。
お口の中の状態、生活環境を考えて、あなたに一番適した最善の治療をご提供いたします。楽しく食べて元気で健康に暮らせるお手伝いができたら、何よりの幸せです。
最善の治療を支える、最新の技術と設備
最善の治療をご提供できるように、最新の診療技術を学び続けています。また、当院は最先端の医療設備を備えています(都心の歯科医院と同レベル)。
私は、歯を守り残す治療と、入れ歯治療を得意としています。お口のことでお困りの方の問題を的確に診断し、最善の治療で解決いたします。そしてその後のメインテナンスで、良好な状態が続くように尽力します。
歯を失われた方には、ご自分の歯と同じ咬み心地が得られる入れ歯をご提供いたします。楽しく食べて、元気で健康に暮らせるよう、全力でお手伝いいたします。

「歯科治療は痛い」「歯医者さんは怖い」そう思われていることでしょう。
痛い思いをされると、歯科医院が嫌いになり、通院がおっくうになるのは当たり前のことです。そして、ますます歯を悪くされる方が多いと感じています。
私は患者さまの痛がるお顔を見るのが苦手です。あなたには痛い思いをさせません。細心の注意を払って痛みのない治療を心がけています。
麻酔注射の痛みが苦手な方が多いと感じています。痛みのない治療のために、細心の注意を払っています。
麻酔注射の前には「表面麻酔」を使用します。表面麻酔は、塗り薬のように塗ることで最初のチクッとした痛みを減らすことができます。また、非常に細い針を使うことで更に痛みを減らしています。
さらに拡大鏡で慎重に患部を見極め、豊富な経験とテクニックで麻酔や治療を行うため、患者さまから「痛い」と言われることはほとんどありません。
「できるだけ歯を削りたくない」と思われることは、当たり前のことです。当院では、できるだけ歯を削らない治療を心がけています。
肉眼の5倍~20倍で歯の細部を診ることができる拡大鏡やマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使っています。むし歯に感染した所だけをピンポイントで削ることができます。そのため、痛みはほとんどありません。
拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使った痛みのない治療
拡大鏡、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使うと、むし歯の所だけをピンポイントで削ることができます(肉眼では無理です)。そのため痛みはほとんどありません。その後、歯と同じ白い色の材料を詰めます。肉眼で行うよりも遥かに精度が高く、緻密な処置ができるので、治療した所がわかりません。